「就業規則の見直しを依頼したい」。よくあるお問い合わせ内容の一つです。
しかし、実際にお話をうかがってみるとその真のニーズは労働時間管理のしくみや給与体系・水準・運用ルールなどの見直しまで含んでいることがほとんどであると言えます。
労務管理の土台は就業規則であり、労務管理にかかわる改善は就業規則の見直しを通じて行うべきもの、という理解から上記のようなお問い合わせ内容となるのでしょう。
就業規則とは、会社として採用することを決定した労働時間管理のしくみや給与体系・水準・運用ルールなどを条文化したものにすぎません。
従って、順序は
ということになります。
依頼の真の意図が、労働時間管理のしくみや給与体系・水準・運用ルールなどの見直しにある場合、就業規則として条文化する前に「これら新しいしくみやルールなどをどのようにするのか?」の決断を必ず求められることになります。
人事制度全体の構築案件では就業規則の整備は通常最後に行いますが、理由はこの点にあります。
焦らずに、ご相談を通じて「自社の真のニーズ」を掘り下げることから始めることをおすすめします。