事例解説

ホーム > 事例解説 > 第5回 2010年10月号

第5回  2010年10月号

〜プレイング・マネージャーの評価のあり方を考える ケース・スタディー4〜

はじめに

中途採用者が多い会社などにおいては、これらの人達が培った経験を活かして事業活動の中核を担っている、というケースが多く見受けられます。
一方で会社の体制が整い、事業活動も軌道に乗ってくると、これらの人達に対してプレイヤーとして活躍してもらうだけでなく、チームや部門の責任者として「リーダー、マネージメントの機能を発揮すること」を期待するようになってきます。

そこで今回はこの「プレイング・マネージャーの評価のあり方」をケース・スタディーを通じて考えてみたいと思います。
どうぞよろしくお願いいたします。

ケース・スタディー4

プレイング・マネージャーの処遇については、次のような制度設計が行われることが一般的です。

・人事考課(評価)については、
・給与(報酬、賃金)については、

すでに組織が出来上がっている会社、すなわち「プレイング・マネージャー」としての機能がよく発揮されている会社の場合には上記制度設計で問題はありません。
しかしながら、<はじめに>で述べたようなこれから組織体制を構築していく過程にある会社の場合には、次のような問題が生じることとなります。

・「稼ぎ頭」となっている人をむしろ殺してしまう。
・少なくとも制度導入当初は中核人材の多くが低い評価となる可能性が高く、会社の事業にとってもマイナスとなる。

そこで、このようなケースにおいては制度設計にあたって、次の2つの技術的な工夫を採り入れるべきでしょう。

人事考課(評価)の分野について
給与(報酬、賃金)について

図解すると次のとおりです。

これにより、

・期待されている「リーダー、マネージメントの機能発揮とは何か」が本人たちにとっても明確になる
・「基本給」と「金額変動型役職手当」のウエイトを組織体制の整備状況に合わせて徐々に「基本給↓」「役職手当↑」とすることができる

こととなります。

なお、「プレイヤー考課」の作成方法については「ケース・スタディー1」「ケース・スタディー2」をご参考にしてください。

「マネージャー考課」の作成方法について注意しなければならない点を以下に述べることとします。

次回以降は、人事考課(評価)や給与(報酬、賃金)に関する“個別テーマ”を、毎回やや深く掘り下げて解説していきたいと思います。
ご質問等ありましたらこれまでどおりお気軽にお問い合わせください。
引き続きよろしくお願い申し上げます。

テーマ別索引
ページの先頭に戻る

企業文化研究所 〒162-0822 東京都新宿区下宮比町2-28 飯田橋ハイタウン206号室 TEL.03-6265-0805